
公平中立
公平中立
2018/紅櫻アートannual2018(8月10日〜9月16日)/ビーチボール(約200個)、木製ブイ、釣り用錘
制作協力 3KG、さっぽろレインボープライド事務局、ボランティアスタッフ
1992年に市民出資映画館シアターキノを設立して、映像作家、美術家としての制作活動を休止していましたが、その間も「メディア」には常に関心を持ちつづけていました。26年ぶりに制作を再開するにあたって、メディアをとりまく時代状況を、私なりに可視化したいと思い、いろんなプランを考えましたが、紅櫻公園アートの第一回ということもあり、少し楽しいものにしたいと思い、今回の作品にいたりました。池に設置した中立を象徴するブイと、約200個のビーチボールのレインボーカラーには、赤(生命)、橙(癒し)、黄(太陽)、緑(自然)、青(平穏・調和)、紫(精神)、の意味が込められており、全体としては多様性を象徴します。これらは錘の重さがそれぞれ違い、期間中常に微妙に揺れ動いており、中立のブイもまた位置が常に変化する社会を、自然とともに感じて貰えればと意図しました。また、期間中の9月上旬に台風と地震があり、それによって原型を留めないほど、池の縁にボールが集中してしまうことが起きてしまいましたが、表現した社会は自然とともにあるので、閉幕までそのままにしました。
自然の中に展示することの意味を深く感じ、その体験が次の作品につながっていくことになりました。